㊳かっこいい父親になりたくて、銀行員を辞めてプロボクサーを目指す ~コロナウイルス~

目次

初回記事①息子に会いたい

前回記事㊲わざとらしい会長

ただでさえボクシングを始めた年齢が遅かった上に、しばらくの期間休んでしまった。

遅れを取り戻さなければ。

そんな矢先、体に異変が起こった。

朝から体がだるい。なんだこれは。今までのしんどさとは何か違う。喉が痛くなる等の前兆が無かったのに急にしんどくなった。

まさかこれは、 、 、 、 、 。

時期が時期だけに心配になり病院に行った。

風邪をひくようなことはしていない。昨日も体調は悪くなかった。

コロナかも。

病院に着くとものっすごい患者の数。キャンペーンで人が殺到している百貨店のようだ。

これではコロナの検査に来たせいでコロナになってしまう。コロナになるためのコロナ検査だ。

医療関係の人達に頭が下がる瞬間だった。

診察室に入るとそこで待っていたのは、

なんととてもきれいな先生!!!!

「ありがとうございます」

 

何に対してかはわからないが感謝の気持ちが溢れた。

つかの間の癒し。

美人の先生「コロナかもしれないので検査しましょうか」

診察してくれた先生は若くてとてもキレイ。

見てるだけでとても癒される。

心の中で何度もありがとうとつぶやいた。

美人の先生「ではいきますねえ」

鼻の穴の奥の奥の奥の方に長い綿棒みたいなものを突っ込まれて思いっきりグリグリされる。

(痛い、痛い、痛いってーーー。どこまで突っ込むねーーん)

抵抗したくなったのだが、綺麗な人に診られている見栄と癒しと感謝と、痛さと苦しさと体のだるさで自分の感情が一気に混乱した。

結果は陽性。

あまりの患者の多さに病院での滞在時間は3時間以上に及んだ。その間、自分の周りで診察結果を待っている人達から次々と陽性反応が出た。

そんな環境で長時間もいたのだから、コロナでなくてもきっとコロナになったはずだ。

この瞬間から10日間の自宅待機が決まった。

日に日に味覚が無くなり嗅覚もなくなった。どれだけ寝てもすぐに眠たくなり、食べては寝てを繰り返す毎日。

世間で「コロナは嘘や」と言っている人がいるがコロナは本物だ。

こんなにしんどいものだとは思わなかった。

一週間くらい寝込むと何とか元気を取り戻してきたのだが、10日間は自宅待機。

ただでさえ1カ月ほど練習をしなかったうえに、コロナでまた10日間。

ジムも休館と再開を繰り返し今年に入ってからまともに練習できていない。

体調が回復した後ランニングをしてみるが、運動機能が明らかにおかしくなっている。

風邪で寝込んで体力が落ちたのと全然違う。全く走れない。

心肺機能もやる気も何もかも狂ってしまっている。コロナはただの風邪ではなかった。完全に神経系統をやられているのがわかった。

体調が回復した後もコロナは終わらない。後遺症が待っていた。

体の弱い部分がやたらと痛くなり、更に不眠症が続く。毎日1時間しか眠れない。

眠たくないのに頭がボーっとしている。

体が疲れたら眠れるだろうと思い早朝に近くの公園でトレーニングするが、もちろん満足に動けるわけもなく、頭が働いていないので何となくで動いている。

体が疲れるまで動くことすらできない。

疲れるためには体を突き動かことができるくらいの集中力が必要みたいだ。

こんな状態が更に2週間ほど続いた。この時年齢は35歳。

ボクシングには定年があり、37歳になった瞬間プロライセンスが消滅する。

残り時間がとても少ない中、このトレーニングができなかった期間は大きなマイナス。

物事はなかなかうまくいかないものだ。

次回記事㊴試合用のトランクス

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