初回記事①息子に会いたい
前回記事㊶試合決定、そしてアクシデント
肋骨が折れて少し回復しだしたころから減量を始めた。
本格的な減量は今回が初めて。前にも述べたが自分の体には無駄な体脂肪なんてない。
減量スタート時の体重は62㎏くらいだったと思う。そこから57㎏まで落とさないと行けない。つまり5㎏
あと2,3週間で5㎏。普通のボクサーからすると余裕である。しかし自分の場合はどうなんだろう。未知の世界。
この数字を達成する為にケトジェニック、つまり糖質ダイエットを取り入れることにした。
採用した根拠は人間の進化の過程だ。
人間の進化は遅いらしく、人の体は数万年前の世界にしか対応できていない。
※参照「ホモサピエンス全史」
数万年前の環境から逸脱した食生活を送ると人の体に異常が起こってしまう。
今と昔との食生活で、最も変わってしまったものが糖質だ。
元々自然界に糖質なんてものはこんなに溢れていなかった。
米も小麦も糖質だが、糖質は誰かが大量に作ってくれて初めて毎日食べることができる。
農業が始まる前の時代は糖質なんて簡単に手に入るものではなかった。
それでも人間は生きていた。つまりそもそも糖質を少量しか取らないことを前提に人の体はできている。
なのに大量に摂ってしまったら何かしらの異常が出ても仕方がない。
思い切って糖質を激減させた。
その代わりに油を摂る。
自然界に油はたくさんある。動物の肉を食べると自然と油を摂っている。なのできっと油はセーフ。
減量し始めの時は知らなかったが、糖質さえ抜いてしまえばどれだけ油を摂っても人の体は必要以上に油を吸収しないみたいだ。
本当か??
自分で調べるだけでなく減量経験がある人にもアドバイスをもらう。
「糖質を抜いて油を摂れ。それだけで勝手に痩せていくから。腹いっぱい食べても痩せるで」
自分が調べたことと同じことを言われた。
今までの常識と全く違う。
吸収したカロリーと消費カロリーのバランスが崩れた時に太るものだと思っていた。
今日の料理は何カロリーで、運動をして何カロリー消費したから痩せれるという計算が必要と思っていたが、どうやらそうではないらしい。
これらはいろんなことを調べて出た結論だ。まずはその通りにメニューを組む。
もしそれでだめなら絶食すればいい。
今まで食べていた卵賭けご飯を思い切って豚のステーキとゆで卵に変更した。
米は朝ご飯だけ取るようにした。お米はより太りにくい玄米に変更。

写真に載っている豚のステーキが汁に浸っているが、これは牛脂が溶けたものだ。
油はあえて取るようにと言われていたので、最後に残った牛脂を味噌汁に入れる。
油ぎっとぎと味噌汁。
今までの常識だったらカロリーがえげつなくて肥満一直線と思えるメニューだが、これが案外太らない。
というか本当に痩せていく。みるみるうちに痩せていく。
痩せる部分なんて無いと思っていたが、びっくりするほど皮膚が薄くなり孫悟空以上に体中から血管が浮き出てきた。
筋肉が筋張り、どこにどんな筋肉があるのかが良くわかる。
お腹も薄くなり、モデルよりウエストが細くなった。



もっといろんな試行錯誤をしていかないといけないのかなと思っていたが、やり方は案外簡単だった。
簡単ではあるがやはり体力がきつかった。
いきなり食生活を大幅に変えたものだから体がついてこない。
体重は減っているのに日に日に体が重く感じていき、自転車が思うように前に進まなくなった。
「あれ、ジムってこんなに遠かったっけ、ペダルってこんなに重たかったっけ」
力が全く入らない。
この間もちろんアルバイトは休む。4時間立ちっぱなしは地獄だ。
収入はとてもきつい。でもきっとこの一回しか試合は無い。貯金を大きく切り崩してでもこの試合にかけたい。
思い切って半月近く休みをもらった。
体が徐々におじいちゃんに近づいていく。ボクサーとは思えないくらいノロノロでしか動けない。
それくらい弱ってきたのに真夏のクーラーが聞いていないジムの端っこの狭いスペースでストーブを3台焚き、サウナスーツを着て縄跳びをする。
よく熱中症にならなかったものだ。
そしてついに低血糖で全く体が動かなくなった。
体がものすごく重い。あまりにだるくて動けない。
何とかジムにはたどり着いたがみんなの練習を横で見ているだけ。
その時顔は死んでいた。
この時くらいから足元に違和感を感じ始める。いつも履いている靴がやけに大きく感じるのだ。
痩せすぎて足のサイズまで小さくなってきたみたいだ。
減量中、日に日に瀕死状態になっていくのが良く分かった。
※ボクササイズの個人レッスン受け付けてます。参考動画載せてます。