⑭かっこいい父親になりたくて、銀行員を辞めてプロボクサーを目指す ~食事メニュー~

初回記事「①息子に会いたい」

前回記事「⑬体が壊れるを理解した」

目次

ボクサーってどんな食事してるの?

これっていろんな人が気になっていることだと思う。

栄養バランスを考えて野菜をたくさん摂り、高たんぱくな食事をするために鶏肉だけを食べ、炭水化物は少な目に、、、

なんてことはなかった。

結構みんな好き勝手食べている。

毎日ビールを飲む人もいればラーメンを食べ歩いている人、外食大好きな人、毎日エナジードリンクを飲む人。

これは本当に意外だった。世界のトップで活躍している選手たちはもしかしたら食事に気を使っているかもしれないが、

日本ランカーあたりなら意外とルーズ。

試合が終われば食生活が乱れて1週間で10㎏太るなんてことは珍しくなかった。

ボクサーたちがそんな食生活を送っていることを知らなかった私、まずは自炊しないといけないと思い、キューピー3分クッキングを毎回録画、クックパットでいろんな料理を試し、

上沼恵美子の料理番組も全部見た。

そのおかげでいろんな料理を作れるようになった。

・カボチャスープ

チーズタッカルビ

・野菜たっぷりグリーンカレー

我ながら結構頑張ったのではないか。

お金が無かったので外食はできない。

毎日家で作り続けた。

そんなある日異変に気付く。

自炊しているはずなのにびっくりするほど出費が多い。お金がどんどん減っていく。

なぜだ。

試しに家計簿をつけ始めた。

そこでわかった事実。食費がものすごく高い。

一人暮らしなのに食費が毎月5万円近くいく。これはおかしい。

友達に相談すると、料理番組のメニューは食費が高くつく、あそこで紹介されている食材は高い物ばっかりやからね、と教えてくれた。

どうやら上沼恵美子とキューピーは家計に優しくないみたいだ。

料理は振り出しに戻った。また一から勉強しないといけない

てことで本を買ってみた。

専門的な栄養学は必要ない。突き詰めるときりがない。

家庭料理でできる簡単な知識さえあればいい。

それ以上時間を割くことはできない。

とりあえず2冊だけ本を買ってみた。

「家庭でできる!勝つためのスポーツ食」


「アスリートのための食トレ」


自分にとってはドンピシャな本だった。

家で作る分にはこの2冊で十分。個々の食材の役割をざっくり学ぶことができた。

例えば白菜はほぼ水分。栄養はそんなに無い。

玉ねぎも栄養はそんなにないが、腸内細菌を正常に保ってくれる。

大根とにんじんを一緒に料理すると体に悪い物質が出るので混ぜてはいけない。

更にこの本さえ読めば世の中にあるサプリやプロテインは自分には必要ないと結論付けることができた。

ある程度食材について学んだら次は料理だ。

この本にも書かれていたが、冷凍すると栄養素が破壊される。

炒め物もこれに同じ。

ビタミン類は水で流れやすいが、その水を飲むことができればビタミンを体に取り込める。

理想はできるだけ生に近い状態で食べることだ。

しかし生に近いと消化しにくいというデメリットもある。

火を通すと栄養素は壊れるが、消化を助けてくれるようだ。

そしてなにより、一つのものをたくさん摂るより、できるだけいろんなものを少しづつ食べる方がいい。

料理を選ぶ上でいろんな条件が出てきた。

条件を全て満たすことは非常に難しいと思いきや、これらをかなえてくれる料理が見つかった。

味噌汁だ。

味噌汁に沢山の具材を入れると、100点を獲れなくても80点なら獲れる。

これにプラスしタンパク質の評価が高い卵かけご飯を加えると、アスリートとしては悪くない食事。

もうこれ以上は考える必要が無い。

むしろ考える時間がもったいない。

この答えにたどり着いてから毎食卵かけご飯と味噌汁の生活を続けている。

現役を引退した今でさえこのスタイルは崩れない。

もう体に染みついてしまった。

ジム内で「岡ちゃんいつも何食べてるん?」と聞かれると

「味噌汁と卵かけごはんです」

「そうなんや、んじゃ今日練習終わったら何食べるん?」

「味噌汁と卵かけご飯です」

「練習する前は何食べたん?」

「味噌汁と卵かけご飯です」

「明日の朝は?」

「味噌汁と卵かけご飯です」

「頭おかしくならん?(笑)」

確かに気軽に外食できたらどれだけ楽であっただろう。

でもストイックにこの食事を続けたおかげで体力がつくスピードは速かった。

合同の朝練でいつもベッタを走っていたが、1年経ったあたりからトップを走るようになった。

食事は大事。

ボクシング道具紹介記事

次回記事「⑮ボクサー用の縄跳び」

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