・前回のおさらい
前回はルーティンを変更するコツとして、ストレスがかからないルーティンをストレスがかかるルーティンに変換してあげることによって、自然と日々の行いが変わっていくことをお伝えしました。その一つがネガティブ知識の活用です。自分がとっていた行動がいかに体にとって悪いことなのかを深く知ることで、おのずと行動は変わっていきます。詳しくは前回の記事をご参照ください。
今日はそのネガティブ知識として糖質についてお話したいと思います。
ダイエットには糖質は大敵。そんなことくらい知ってるよという方へ、なぜ大敵なのでしょう、なぜ太るのでしょう、詳しく説明できるでしょうか。また、糖質は体にとって必要な栄養です。完全カットはよくありません。今回は体にとって必要なのに、肥満の原因にすらなる糖についてお話したいと思います。
・肥満とはどういう状態か
一言で表すと体の炎症です。
ケガをしたときに腫れ上がるあの炎症です。体中で炎症が起こり、それが蓄積して肥満になっていきます。エネルギーを取りすぎて消費しきれない分が脂肪として蓄えられるという今までの常識とは少し違います。
そしてその炎症を引き起こすのが糖です。エネルギーとなるはずの糖ですが、摂取の仕方を間違うと毒にすらなります。
・糖を摂ると体内で何が起こっているのか。
糖はエネルギーになりますが、毒にもなります。
糖は体を酸化させます。糖尿病の人の体の一部が腐っている写真を見たことがあるでしょうか。
糖は体を腐らせるのです。なので血液の中で糖の濃度が高い状態、つまり高血糖の状態になると、人体は危険を察知し、血液から糖を取り除くためにインスリンと呼ばれるホルモンを分泌します。インスリンの分泌は人体にとっての緊急事態を意味します。そして毒である糖を退治するインスリンが脂肪を作り出すのです。そして糖と結びついたインスリンが脂肪として蓄えられ、肥満になっていくのです。肥満を避けたいのであればこのインスリンを過剰に分泌させないことが必須条件となります。
ちなみに糖尿病は、日常的に甘いものを食べ続けており、インスリンを出しすぎたせいで作り出す臓器が疲れ果てて壊れた状態をいいます。糖尿病の人が自分の体に注射を打っているのをテレビなどで見たことがあるでしょう。体内で作られなくなってしまったインスリンを、注射することにより血糖値を下げているのです。
・良い糖、悪い糖
糖には体に害を与えやすい糖と害を与えにくい糖があります。
見極め方法は自然界にある糖か、人間が作った糖か。
もともとこの世には、スーパーで売られているような白い砂糖はありませんでした。あれこそまさしく糖そのものです。
砂糖はサトウキビ等の自然界にあるものから糖を抽出してはいますが、自然界にあるものはゴミや菌がついています。それらを取り除くために薬品を使います。しかし薬品は体にとって必要なミネラルなども一緒に取り除いてしまいます。ミネラルだけを残し、不純物をだけを取り除くのは難易度が高く、コストがかかります。
人間が誕生してから200万年以上経ちました。ミネラルがない糖、つまり砂糖を食べ始めたのはそのうちたった百年ほどです。人間の体はあの白い砂糖を食べれるように進化していません。砂糖の毒に対応できないのです。
もともと人間は糖を作物や果物から摂取していました。これらは糖のみでできているのではなく、鉄分、ビタミン、タンパク質等、あらゆる栄養素によってできています。自然界に存在する糖は毒である糖をミネラルでコーティングし、人体への刺激を弱めてくれます。コーティングの無いむき出しになった糖、つまり白い砂糖は人体への刺激が強すぎます。この刺激の強い糖が体内に侵入すると、体は過剰に反応し必要以上にインスリンを分泌させます。過剰に分泌されたインスリンは必要以上に血中の糖を処理するため、一気に血糖値が低くなり、眠気やダルさを感じるようになります。低血糖はエネルギー不足の状態。体は再度糖を求め甘いものを食べるよう促します。血糖値が一気に高くなり、インスリンによって一気に低血糖になることを血糖値スパイクといいます。エナジードリンクを飲んだ時、しばらくするとしんどくなったことはないでしょうか。これは体内で血糖値スパイクが起こっているからです。
甘いものを食べたくなったときは洋菓子より和菓子を選びましょうと言われることがあります。洋菓子は砂糖がたくさん使われています。砂糖はコーティングのされていないむき出しの糖です。一方和菓子は小豆など自然界にあるものを使われていることが多く、コーティングされた糖が使われています。
体にとって良い糖か悪い糖か、これらはミネラルがあるか無いかがポイントです。果物などの自然界にあるものから直接摂取する糖は必ずミネラルでコーティングされています。人間が作り出した糖はミネラルが極めて少ないか皆無です。
・GI値について
糖質について調べていくとGI値という言葉に出会うことがよくあります。この値が高い食品ほど急激に血糖値を上昇させ、低い食品ほど血糖値の上昇は緩やかになります。その目安を表すのがGI値です。
これらも結局、自然界から遠い食品ほどGI値が高く、自然界に近い食品ほどGI値が低くなってます。今までお話ししたことを理解されていれば、わざわざ食品ごとのGI値を調べる必要はないでしょう。
ちなみにお米は自然界から収穫した食べ物なのにGI値は高く位置づけられています。
機会があれば詳しく内容をお話ししようと思いますが、お米は人間の手がいっぱい加えられた糖になります。
これらの内容を踏まえ、前回の記事と同様コンビニの店内を思い浮かべてください。
どんな糖が使われているでしょうか。
和菓子は確かに販売されていますが少数派です。
コーラなどの清涼飲料水はミネラルを含んだ糖を使っているでしょうか、シュークリームは?パスタは自然界の食べ物?チョコレートは?
少しづつ食べてはいけないものが見えてきたのではないでしょうか。
糖についてもう少し詳しく知りたいと思った方には以下の書籍がおすすめです。